「青山二郎の眼」展~いまなぜ青山二郎なのか

今日は、かねてから気になっていた、「青山二郎の眼」展 を見に、世田谷美術館へ。
我が家からだと、隣接する砧公園を抜けていくので、今日も森林浴をしながらの、気持ちよいルートで世田谷美術館へ向かいました。
今日が初日、ということと、主催者である白洲信哉さん(白洲夫妻と、小林秀雄氏のお孫さん)による、講演会「いまなぜ青山二郎なのか」 も開催される、ということで、10時オープンにも拘らず、9時位からスタンバイして、今か今かと待ちわびました。
時間が早かったせいもあり、なんと1番乗りでした。もちろん、手にした整理券は、「1番」!!こういうアートなセミナーも初めてでしたが、こういうので「1番」というのも、人生初の経験だったので、ちょっと気分がよかったです♪

実は、このセミナーのために、続々とマダムたちが並びだしたのですが、かなり貴重な経験をさせていただきました。
それは、やはり同じモノが好きで、同じように早い時間から並んでいた、ということで、そのマダムたちと色々会話ができたことです。普段こういう企画展を見に行く時、「お連れ様」は別として、来場者同士でコミュニケーションをとる、ということはありません。
今回はこうして「講演会」というイベントに集まり、一緒に同じ時間(待ち時間ですが)を過ごす人たちがいたので、白洲さんの話や、「本を探すならまず国会図書館よ!」という話(アカデミックな雰囲気もいいらしい)、「日本の『心』がお好きなのね~」という話、などなど、まさに知的好奇心の旺盛なマダムたちと、お話ができたのが、とてもよかったです。
また、それが「ツン」とした、鼻にかけたような嫌味っぽさがなく、「あら~、あなたもすきなの~♪」というような、和気あいあい感があり、待ち時間そのものも楽しい時間になりました。
実際の公演は、机上の空論ということではなく、「青山二郎」という人が実際どんな人だったかということを、リアリティたっぷりにお話してくださったり、展示品である陶器についてのお話があったり、と、主催者ならではのお話が聞けて、おもしろかったです。
また、「青山二郎」と「小林秀雄」の、晩年の確執について質問が及んだことがあったのですが、「人と人とのことですから」と、さらりとかわされていたことも、とても印象的でした。
でも、実は一番心に残ったのは、公演後の質疑応答の時間にあった出来事。
「(質問ではないのですが)白洲正子さんの本に20年ほど前に出会い、以来読み続けていた」という70代のミセスが、
「人生とは、人とは、こんなに楽しいものなのか、ということを白洲さんの本から感じてきました。青山二郎さんという方の存在もやはり正子さんの本で知り、自分の住む世田谷でいつかこんな展覧会が開かれないか、ということを10年来夢見ていました。
今日、それが叶い、また、実のお孫さんであるというあなた(信哉さん)の講義をこうして伺うことができた、ということが、本当に幸せでなりません。」
と、涙ながらにおっしゃっていました。
私の場合は、まだ「白洲正子さん」について知ったのも日が浅く、「いまなぜ青山二郎なのか」という演題になっている著書も、やっと読み始めたばかりなので、この方のこの気持ちに、圧倒されてしまいました。
白洲さんの公演もさることながら、このマダムの、伝えずにいられなかった「こころ」に、深く感動した講演会でした。
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コメント
edibleさま
そういった、展示会のセミナー的なものって、気になってたりしつつ、行ったことなかったんです~
「講演会」に並んだりすると、同じガッツを持った人と出会えるなんていう、そんな特典がついたりするんですね~
興味がある内容の展覧会を、同じように興味を持ってくれう人を探して誰かと行くよりは、自分ひとりで行くタイプなので、
そうやって、講演会に並んだりすることで、自分と同じことに興味を持ってる人と話せると言う機会があるっていうのは、いいこと聞いたって感じです~
いい体験が出来てよかったですね~♪
投稿: のこのこ | 2007/06/14 01:04
初めましてお邪魔いたします。
白洲信哉さんの講演会、ぜひ行きたかったのですが、他の会合と重なって泣く泣く断念いたしました。どんな様子だったのか知りたくて、ブログを検索していてこちらにたどりつきました。
講演会を取り巻く雰囲気の和やかさがじんわりと伝わってきて、読ませて頂いてとても心が温められました。美しいものを見るために集まって来た皆さんの心の交流がとても素敵ですね。
私もあと2回ある会期中の講演会には足を運ぼうと思っております。どうもありがとうございました。
投稿: スル | 2007/06/14 01:09
のこのこさま
わたしも、こういうセミナーは初めてだったんだけど、ホントに行ってよかったよ~!!
わたしも、のこのこさんと同じく、興味がある内容の展覧会は、内容によっては好きそうな友だちに声をかけるけど、だいたい自分ひとりで行くか、ダンナ同伴か、という感じ。だから、今回の講演会デビューは、ホントにいいきっかけになったよ!
やっぱり、コミュニケーションすることで、いい情報が入ったり、同じ話題で盛り上がれたりするもんね~。
ちょっと味を占めてしまったので、ちょくちょくこういうのに参加したいと思ってます♪
(しかも、今回のは無料だったし、だいたい公立の美術館は参加費もお手ごろでスゴイ人きたりするからね☆)
投稿: edible | 2007/06/14 18:18
スルさま
初めまして。私のような説明では、なかなか表現しきれていないことが多いと思いますが、このようなコメントをいただけるととてもうれしいです。
講演中に、青山二郎さんは美を「発見」することや、ウンチクに頼らない「直感」を信じること、「閑人(何者でもない存在)」として、文化・美術・芸術のために、型にはめない環境を必要としていた、というお話があり、とても興味深かったです。
私は逆に、今週末の青柳恵介さんの講演に行けないので、いかれるようでしたらどんな雰囲気か教えていただけるとと嬉しいです。
こちらこそ、ステキなコメントをありがとうございました。
投稿: edible | 2007/06/14 18:30
edible様(でよろしいのですか?)
講演の内容のご紹介ありがとうございます。いいお話だったようですね。
>ウンチクに頼らない「直感」を信じること
簡単なようで難しいことですね。聞きかじりを蓄えて、ともすれば頭で見てしまいがちになりますが、自分の感覚を信じて鑑賞するよう心がけて行きたいと思います。
明日の青柳さんのお話は残念ながら聞きにいけませんが、7月1日の対談はぜひ行きたいと思っていますので、その際はご報告しますね。
投稿: スル | 2007/06/15 22:39
スルさま
(普段は「さん」でやり取りすることが多いです…笑)
おっしゃるとおり、聞きかじりの蓄えって、なかなか頭から離れなかったりしますが、青山二郎を見習って、「眼」の力をつけたいですよね。
白洲正子さんの「なぜいま~」は読まれましたか?
今読んでいるんですが、「閑人」という生き方、真似できないだけに、面白いです。
読み終えた頃にもう一度行ってみようと思っています。そして、対談は、わたしも行ってみたいと思っています。
投稿: edible | 2007/06/15 23:37
>白洲正子さんの「なぜいま~」は読まれましたか?
今読んでいるところです(^^;)。明日までに読み終わりそうにありませんが、いい言葉が書かれたページの耳を折っていたら、ずいぶんになってしまいました。
明日の対談、行く予定です。edibleさんは世田美のお近くのようですね。うちは小一時間かかるので、11時過ぎくらいに着いて整理券を取って、展覧会を先に見ようと思っています。
投稿: スル | 2007/06/22 15:28
スルさん
>白洲正子さんの「なぜいま~」は、わたしもまさに今読んでます(笑)。いまは訳あって(日曜が検定試験なんです)ストップしてますが、ぐいぐい読み込んでしまいます。
特に、「この人たちは、こう繋がっていたのか!!」という新鮮な発見なんかもあって、あの時代の文壇にますますはまってしまいそうです。。
宇野千代さんもメンバーだったなんて!とか(そのあたりは ちょっとミーハーな読み方ですが…汗)
いい言葉が書かれたページの耳を折っていたら、ずいぶんになってしまいました。
っていうのは、よくわかります!飄々とした文面の中に、人間味が出てたり、真をついていたりしますよね。ただ、宇野千代さんと違って、あくまでクリエイター的な(芸術的な?)ものの見方をされますよね。そのあたりが興味深いと思っています。
明日の対談、結局別件ができてしまったので、行けないんですが、ぜひぜひ感想教えてください♪楽しんできてくださいね。(どういう感想をもたれるのか伺いたいです)
ホントは行ってそれこそお話しでもできたらよかったんですけどね…。
投稿: edible | 2007/06/22 20:15
スルさま
追記です。もしかして、おっしゃっている対談が
鼎談「青山二郎をめぐって」
出演: 高橋睦郎(詩人)、長谷川郁夫(文芸編集者・大阪芸術大学教授)、酒井忠康(当館館長)
のことでしたら、
日時: 7月1日(土)14:00~15:30 で、
来週末なので、念のためお知らせします。
これは、わたしもいけたらいいな~、と思っています。
投稿: edible | 2007/06/22 22:41